
©︎1985 KADOKAWA/STUDIO CANAL
「乱 4Kデジタル修復版」
仲代達矢さんの追悼上映作品であります。
画質も音質も良く、日本映画の底力を十二分に見せてくれる大作です。
162分の上映時間です。
物語はシェイクスピアの悲劇「リア王」に、毛利元就の三本の矢「三子教訓状」を元に、脚本を黒澤明、小國英雄、井手雅人で書いています。
当時の日本映画で最大規模となる26億円の製作費を投じた大作で、構想からは9年をかけ完成されています。
「用心棒」(1961年)(キネマ旬報ベスト・テン第2位)の三船敏郎を主人公に想定に脚本が書かれていたため、三船プロダクションで製作費の一部を出そうとしましたが、莫大な製作費のため、断っています。三船さんは。
ワダ・エミ
そこで、黒澤明監督は、ウルトラ級の案を考えます。
製作費を軽減するため、同じ戦国時代を舞台にしている「影武者」(1980年)を、このセットを借りて先につくったのです。
日本、アメリカ合作映画として製作され、当時の日本映画の歴代興行成績の1位を記録し、カンヌ映画祭でパルム・ドールを受賞(「オール・ザット・ジャズ」とともに)受賞しています。
まぁ、目をひく衣裳デザイン賞をアカデミー賞でワダ・エミさんが受賞するくらい圧巻ですね。
役それぞれにほどこしたものは、美しい限りです。
このたびの上映で、改めて感心したのが、全体のセットのつくり方でしょうか。
それと、馬でしょうか!!
馬が非常に美しい動きと走りと迫力をみせ、見事でした。
アメリカから、馬を50頭輸入して調教したそうです。
合戦シーンでは1000人のエキストラと200頭の馬が動員されたそうです。
キネマ旬報ベスト・テンでは「乱」は第2位でした。
気になる1位は、「それから」(森田芳光監督)で、343点で、「乱」は267点となっています。
ちなみに、1980年「影武者」はキネマ旬報ベスト・テン第2位で、気になる1位は「ツィゴイネルワイゼン」(鈴木清順監督)でした。
黒澤明監督には、映画評論家の人たちは厳しいのかも知れませんね。
1985年/日本・フランス合作映画/162分/ビスタサイズ

©1985 KADOKAWA/STUDIO CANAL





































































































































































































































